写真で見るジオサイト

“Akappage”
側火山のひとつで海岸遊歩道の切り通しではスコリア丘の内部を観察できます。
赤い色をしているのは、スコリアに含まれる鉄分が高温時に空気中で酸化したためです。
“Sattachi” , Tuff ring
墓地になっている平坦地は、マグマ水蒸気爆発を起こして作られた浅い皿のような火口の底で、タフリングといいます。
墓地を円形に囲む斜面は火口壁です。
“Okuyama” sabaku
火山灰やスコリアで覆われた植生が少ない緩傾斜地帯です。強風、噴火時の噴出物、火山ガスの影響を受けて植物が定着しないため、砂漠のような景観になっています。
“ Sakura-kabu” The oldest oshima cherry tree
1986年カルデラ内割れ目噴火の溶岩流は、北部カルデラの北方向と北東方向に流れました。
写真中央右の黒い部分がB火口列からの噴出物が堆積したところ、その左奥が北方向に流れた溶岩です。
Fudeshima
大島火山よりも古い時代には3つの火山(岡田火山、行者の窟(いわや)火山、筆島火山)がありました。
筆島火山は最も古く、240万年から数十万年前に活動していたと考えられています。
筆島は、筆島火山の火道にあった角礫岩(かくれきがん)の残骸です。筆島付近の海食崖(かいしょくがい)には筆島火山の岩石が露出し、そこには岩脈が数多く貫いています。下部には海食洞もあります。
このように、火山は活動を終えると、長い間には侵食などによって消滅していきます。
82.波浮港(はぶみなと)<元爆裂火口(もとばくれつかこう)>
Habu explosion crater used as a port
9世紀中ころに南東部海岸で割れ目噴火が発生し、マグマ水蒸気爆発を起こして火口湖が形成されました。火口湖は、元禄16年(1703年)の小田原地震で発生した津波により海とつながり、その後、江戸時代に人工的に湾口を拡げて港として利用するようになりました。
“Toushiki” , Bombsag
噴火のときに空中を飛んできた噴石が、火山灰の表層にめり込み、くぼんでいるのがみられます。くぼみの形状を観察すると、噴石が飛んできた方向を推定することができます(写真左)。
この付近の海岸には、2つの溶岩流が合流しているところがあり、
トンネルのようになっています(写真右)。
“Imasaki” Explosion breccia on the southern coast
1421年?の割れ目噴火時に海岸付近で形成されたスコリア丘、タフリングです。

▲海岸の急崖地にはマグマ水蒸気爆発による堆積物がみられます。
▲火山灰やスコリアの層に、いろいろな大きさの噴石が埋まっていて、激しい噴火の様子がわかります。
A large exposure of pyroclastic fall deposite
過去約1万5千年間に100~200年ごとに発生した大噴火による降下火砕物が堆積した地層です。スコリア・火山灰・風化火山灰または腐植土の互層になっていて、これらが1回の活動期の噴出物です。
腐植土の層には植物が線状に連なって生えています。
地層が湾曲しているのは褶曲ではなく、元々の起伏のある地形に噴出物が堆積したためで、典型的な不整合もみられます。
玄武岩質降下火砕物が主体ですが、中には流紋岩質火山である新島・神津島その他に由来する火山灰も含まれています。火山は破壊を伴う激しい現象を起こしますが、同時に島や陸地を作ります。
Volcano Museum
三原山や世界の主な火山に関する展示物、映像ホールを備え、火山の総合的な学習施設として利用できます。
伊豆大島ジオサイトの拠点にもなっています。
博物館前駐車場(No.87)には噴火で岩なだれが起きたときの地層があります。
溝のように深くなっている場所はB火口列ですが、溶岩に埋まっていて火口そのものはみえません。